かおりさんのたんじょうび。

〜Kalendis Martiis〜

「はいはい相沢君このカレンダーにちゅうもーく!」
「なんなんだこの香里のノリは……?」
「無駄口はダメよ。はい相沢君、今日は一体何の日でしょう?」
「3月1日じゃないのか?」
「ぶっぶー。ダメね相沢君、回答に愛が足りないわ」
「愛って何だ愛って」
「愛、良い質問ね。ちなみに最初の質問の正解はあたしの誕生日、相沢君の質問の正解はこのあとすぐ!」
「どうしてその手は俺のズボンのベルトを外そうとしてるかな?」
「だって、愛だし」
「これ愛違うような気がーっ!?」
「えー不満? これならいい?」
「口でチャックを咥えるのもなんか違うー!!」
「……もう、我侭ね相沢君は! どうしろって言うの?」
「香里の愛はこんなのばかりなのかっ!?」
「こういうのもあるわ。違うのもあるけど今はナイショ。じゃあ続きね」
「待て」
「なあに? 焦らし? 相沢君ってばあたしを焦らしてるの? 相沢君のせいでスイッチが入ってしまったあたしを止めて我慢させておいて、我慢しきれずに情欲に潤んだ瞳を見たいとか、そういう人?

『香里、どうしたんだそんな泣きそうな顔をして』
『……わかってるくせに。イジワル』
『だって、俺疲れたしなあ。あまり体力を使いたくないんだ』
『……じゃ、じゃあ! あたしが全部してあげるから!』
『全部って? 何を?』
『それは……っ』(赤っ
『言えないならいいぜ。俺は帰るから』
『待って……。言うから、あたし、全部言うから!』

 そんな風にあたしで遊びたいのね! なあんだ、それならそうと早く言ってくれたら」
「何だか俺ものすごい悪人ー!?」
「だって、悪人じゃない。こんなにあたしを焦らして楽しもうだなんて。
相沢君の鬼! 鬼畜! サディスト! もっとやって!!」
「それは香里の想像の中の俺で、本当は違うー!」
「それじゃ、良い人なの?」
「少なくとも良い人では居たいぞ」
「じゃあ良い人な相沢君には、誕生日を迎えたあたしに欲しいプレゼントをくれるようにお願いします。大丈夫、お金なんてかからないから」
「何が欲しいんだ?」
「相沢君」
「は?」
「だから相沢君ね、あたしが欲しいのは。それじゃあ頂きます!」



(orz)


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