ゆういちくんは、今年もいとこのなゆちゃんちにお泊まりです。
「一しょに入ろ♪」
とさそうなゆちゃんに手を引かれて、おふろに入りました。
 はずかしい一時が終わって二人はおふろ上がり。ゆういちくんはなゆちゃんを見ないようにして着がえを探します。
 おや、ゆういちくんの着がえがないようですね。
「母さん! ぼくの着がえないよー」
 リビングの方からお母さんがやって来ました。
「ごめんゆういち。母さん、着がえわすれてきちゃった♪」
「えー? どうすんだよぼくの着がえ」
「ゆういち、着がえがないの?」
 後ろからなゆちゃんが心配そうに声をかけます。
「わたしのぱんつ、はく?」
「ちょ、なゆきちょっと待てっていうかぱんつぬぐな、おまえは!!」
 思わずふり返ったゆういちくんに、一度はいたぱんつをぬぎかけているなゆちゃんが見えました。「はい」と言ってさし出されたぱんつをゆういちくんはあわてておさえると、いっしゅんだけ見えてしまったあられもないすがたのなゆちゃんに、赤い顔をさらにまっ赤にしてそっぽを向いてしまいました。
「ああ、それいいわね」
「何言ってんの母さん? やめてよ!!」
 そのようすをおもしろそうに見ていたお母さんは、楽しそうに言いました。
 ゆういちくんはびっくりしてお母さんを止めようとしました。だけどそんなことでお母さんが止まったためしはありません。
「あきこー? わるいけど、なゆちゃんのふくをかりるわね」
 ゆういちくんをむししてお母さんはのり気のようです。女けい家族の中の男なんて、しょせんそんなものです。
「ゆういち」
 うれしそうな声にふり向いたゆういちくんに、なゆちゃんが言いました。
「……おそろい、だね♪」

 こうして、半分べそをかいた表情で女の子のぱんつをはいたゆういちくんの写真が10年後にはっくつされるのです。











harbot-anker
2004/05/22 文章を加筆『お母さんはのり気の〜』→『ゆういちくんをむししてお母さんはのり気の』